デザインスプリントを通じたインサイトの発見
課題
富士通は数年前から、従業員のためになる職場環境を作ろうと試みてきました。
多様性を重視し、会社のために働いている全ての人々がサポートを得られる環境を確保するために、自閉症の人々が直面している職場の問題改善を目指しました。
富士通はどのようにアシスティブ・テクノロジー(補助的テクノロジー)が使われるかを考察し、現実的な解決策を得るため、5日間のデザインスプリントやハッカソンのノウハウを持っているNodesと協力することになりました。
ソリューション
5日間連続でのブレインストーミングセッションのち、Nodesは課題解決のためのフレームワークと方法論を提供しました。
自閉症の従業員が直面しうる様々な潜在的な問題を洗い出し、バディーシステムという富士通の既存システムを元にしたプロトタイプを作りました。
この新しいアプリはBuddy Connect(相棒コネクト)と呼ばれ、これを通じて、全従業員はそれぞれの相棒と繋がることができました。
ここでの相棒とは、ちょっとしたサポートを提供したり楽しいチャットができたりする社内の従業員です。
ユーザーは、色分けされたシンプルなシステムを通じて、それぞれの従業員の現在の気分を知ることができ、何かアクションを起こすことができます。(例えば、緑は絶好調、赤はあまり良くないことを意味する)
それに加え、アプリはいくつかの計画・スケジュールツールも搭載し、タスクが山積みになってしまうことを避け、1日を無理なく過ごせるような手助けもしました。
結果
プロトタイプの制作、試用の後、NodesとFujitsuは出来るだけ多くのフィードバックを集めました。従業員は概ねアプリに満足していたものの、プライバシーにより深く注意を払ったり、サポートを提供するバディーに対していくつかのトレーニングやリソースを提供したりする必要があるのではないかといった、いくつかの課題となる分野を見つけました。