社内向けツールを改善し、リードジェネレーションツールへと昇華
CBREは、米国のLAに本部を構える世界最大の事業用不動産サービス会社。不動産賃貸・売買仲介サービスを中心に幅広い事業をグローバル展開しています。
モンスターラボの北米拠点では、同社が提供する賃貸費用比較サービス「CALC」の開発に企画段階から参画。社内向けに使用していた管理ツールを、リードジェネレーションツールへと改善。リサーチから企画、UX/UIデザイン、プロダクト開発までの全工程を担当しました。
事業用不動産業界では、コワーキングスペースの台頭に伴い、従来の賃貸モデルとコスト面での比較を希望する顧客が増加。CBREではスプレッドシートを活用した試算を行なっていましたが、「リアルタイムのアップデートができない」「アウトプットに不向き」といった欠点を抱えていました。
さまざまなオプションをフレキシブルに選択できる仕組みを有し、リアルタイムの市場データと連動した賃貸・コワーキングの費用比較ができるWEBアプリの開発が求められていました。
モンスターラボは、運用中のスプレッドシートの特性を把握するために、複数回のデザインスプリントを実施。試算のアルゴリズムを理解し、比較検討においてウエイトの大きな数字を割り出しました。
また、CBREの従業員や顧客へのインタビューを行い、利用者が求める機能要件を厳選。物件ごとに付随するオプションが返って複雑化を招き、的確な比較ができていなかったことを見出しました。
リサーチで得られた示唆をUIデザインに落とし込み、ユーザーの離脱を防ぐために質問項目を最小限にするなど、ユーザビリティを向上させる工夫を施しました。
完成したプロダクトは、操作性とビジュアル面が優れているとCBRE社内で高評価を獲得。当社は社内ツールとして活用される予定でしたが、クライアントにも提供したいという要望をいただきました。
また、プロダクト開発を通じてデザインスプリントなどの知見をナレッジシェアを行い、社内運用チームの立ち上げと内製化に貢献したことが評価され、同社の他のプロジェクトの開発にも携わることになりました。
現在、「CALC」はリードジェネレーションツールとして広告・マーケティングの観点でも活用されており、60カ国を超える地域で一般公開されています。
■公式サイト ➡︎ CALC